提案書のたたき台をChatGPTで30分で作る手順

提案書のたたき台作りは、営業にとって残業の温床になりがちな作業です。ゼロから構成を考え始めると、たたき台を作成するだけで数時間かかることもあります。手をつけずに後回しにしているうちに商談の熱が冷めてしまう、ということも起こり得ます。支援先の営業部門では、上司のチェックまで含めると提案書の完成に数日かかることも珍しくありません。

ChatGPTを使うと、構成づくりから本文の肉付けまでを30分程度に短縮できます。この記事では、時間配分つきの3ステップで、提案書のたたき台を作る手順を紹介します。

なお、この記事で想定するのは、商談でヒアリングした相手に応じてカスタマイズして提出する提案書です。商談メモがあることが前提になります。ヒアリングをせずに作った汎用の提案書をランダムに送りつけることは、ウェブタイガーではおすすめしていません。

手順1:構成(目次)を作らせる(10分)

まず、提案書の骨組みをChatGPTに作らせます。商談でヒアリングした課題を1〜2行で添えるのがポイントです。

あなたは法人営業の担当者です。以下の条件で提案書の構成案を作成してください。
・提案内容:営業部門向けの生成AI研修
・提案先:商談でヒアリング済みの企業(営業50名の製造業。メール作成と商談準備に時間がかかっているという課題を確認済み)
・条件:スライド8〜10枚を想定。各スライドのタイトルと、載せる内容の要点を1行ずつ

提案書の構成案を作成するプロンプトと出力のイメージ

出力された構成をそのまま使う必要はありません。「この流れなら相手に伝わる」と思える形に、スライドの追加・削除だけ指示して整えます。

手順2:重要なスライドから本文を肉付けする(15分)

構成が決まったら、重要なスライドから1枚ずつ本文を作らせます。ここでも商談メモを渡すのがポイントです。全スライドを一気に作らせると、どの会社にも当てはまる浅い内容になります。

スライド「現状の課題」の本文を作成してください。商談で確認した次のメモをもとにしてください。
・営業メールの作成に1人あたり1日1時間以上かかっている
・商談準備の質が担当者によってばらついている
・部門としてAI活用のルールがまだない

スライド「現状の課題」の本文を作成するプロンプトと出力のイメージ

商談メモを渡すことで、出力が「その会社のための提案」に変わります。同じ要領で、提案内容・スケジュール・費用対効果のスライドを順に肉付けします。

手順3:顧客の課題に合わせて調整する(5分)

最後の調整は人間の仕事です。この3点を整えます。

  1. 順番の調整:相手が注視していた課題が最初に来るよう、スライドの順番を入れ替えて「つかみ」をつくる
  2. 言葉の置き換え:商談で相手が実際に使っていた表現(「属人化」「引き継ぎが大変」など)に言い換える
  3. 数字を実物に差し替える:自社の実績・料金・スケジュールを相手に合わせた数字に置き換える

たたき台ができたら:スライドに落とし込む

ここまでで完成するのは、スライドごとの見出しと本文が並んだ「テキストのたたき台」です。このあとは、次の流れでスライドに仕上げていきます。

  • 会社のテンプレート(雛形)に、たたき台の見出しと本文を流し込む
  • 数字や比較など、文章より図のほうが伝わる箇所を図解に置き換える
  • 最後に誤字や表記、宛名を確認して完成

スライド化の詳しい方法はこの記事では省きますが「構成と文章がすでにできている」状態から始められるため、作業は流し込みとレイアウトを整えることが中心になります。真っ白な新規スライドから作成するのとは、手間と時間がだいぶ違いますね。

やってはいけない使い方

提案書は社外に出る文書です。次の3つは避けてください。

  • ChatGPTが補った実績や数値をそのまま使う:「導入企業の90%が効果を実感」のような、根拠のない数字が紛れ込むことがよくあります。数字と事例は必ず自身が確認できるものに差し替えます
  • 商談メモなしで作った提案書をそのまま出す:誰にでも当てはまる一般論的な提案書は、読んだ相手にもそれが伝わります
  • 相手の社名・担当者名や、商談で預かった機密情報をプロンプトに入れる:社内の情報管理ルールに従い、公開されていない情報は入力しない前提で使います

今回は提案書のたたき台をChatGPTで作る手順を紹介しました。時間配分の目安は、構成10分・肉付け15分・調整5分の合計30分です。注意してほしいのは、ここで作れるのはあくまで「たたき台」で、最終的な仕上げやデザインは人間の仕事であるということです。それでも、ゼロから着手して作成する時間が大幅に削減できるようになるのです。

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